精密医療電脳書

分子標的薬 コンパニオン診断 肺がん ウイルス 人類観察

研究成果

肺がんコンパクトパネル論文集

細胞診検体を用いた肺がんコンパクトパネルの単施設比較研究が4報になった。聖マリアンナ医科大学(163症例)、姫路聖マリア病院(10症例)、東大阪医療センター(56症例)、大阪国際がんセンター(96症例)。

GM管

GM管は核酸保存液を封入した生検組織採取用容器(ジーンメトリックス会社案内)で、現在のところ肺がんコンパクトパネルとのみセットで使用可能である。主成分は高濃度硫酸アンモニウム水溶液で、RNA及びDNA分解酵素の働きを阻害する。

肺がんコンパクトパネル 〜 高感度のからくり

次世代シークエンサーの変異検出の感度は自由に調整できる。感度は同じ断片を読むシークエンスのリード数に依存しており、リード数を増やすだけで感度が上がる。一方、PCRによる検出法では感度調整をする決まった方法はない。

肺がんコンパクトパネル 〜 発明者の意図

肺がんコンパクトパネルの細胞診検体応用が注目されているが、FFPE検体についても技術的な工夫が施されている。

肺がんコンパクトパネル 〜 プレプリント・アップロード

肺がんコンパクトパネルの論文をプレプリント・サーバー medRxiv へアップロードしました。

研究開発の現状:EGFRリキッド、肺がんコンパクトパネル

自身の研究開発の現状について説明した。EGFRリキッドは保険収載が完了、肺がんコンパクトパネルの開発も順調である。

分子バーコードによる分子数計測:バーコード内エラー処理

分子バーコードによる分子数計測の説明がわかりにくい、という指摘があったので、別の説明を試みた。

第61回日本肺癌学会学術集会関連情報 〜 肺がんコンパクトパネル、GM管

第61回日本肺癌学会学術集会出の発表演題の関連情報を掲載します。

リキッドバイオプシーによる早期診断の可能性: PSAスクリーニングとの感度比較

リキッドバイオプシーによる早期診断については大規模な研究はまだ少ないが、現在得られるデータからでもある程度有用性を推測できる。検出感度を既存の代表的な血液マーカーである PSAと比較したが、PSAの感度に及ばなかった。

非重複統合リード塩基配列決定システム:non-overlapping integrated read sequencing system (NOIR-SS)

血中腫瘍DNAの塩基配列決定のために作った技術で、複数の遺伝子を同時解析可能である。特長:1)アダプタープライマーと一つの遺伝子特異的プライマーでPCR増幅する(anchored PCR);2)分子バーコード内のエラー処理。

肺癌遺伝子検査に関する基本的な見解

肺癌遺伝子検査パネルとリキッドバイオプシーに関する現在の見解を述べる。

分子バーコード技術:バーコードに入ったエラーの処理

分子バーコード技術は次世代シークエンサーのエラーを激減させる決定的な技術であるが、バーコード内にもエラーが入る、という原理的な問題を抱えている。解決法には限定数のバーコード・セットを作成する方法と3種類の塩基でバーコードを作る方法がある。

リキッドバイオプシーによるT790M測定のタイミング:EGFR リキッドによる EGFR-TKI 治療患者の ctDNA 動態解析(続き)

初期のオシメルチニブの適応である第1及び第2世代EGFR-TKI治療後T790M陽性非小細胞肺癌患者では、T790M変異検査が重要であった。T790Mをリキッドバイオプシーで検査する場合、最も成功率が高いタイミングはPD後約3ヶ月であった。

リキッドバイオプシーによる肺癌病態モニタリング:EGFR リキッドによる EGFR-TKI 治療患者の ctDNA 動態解析

血中腫瘍DNA(ctDNA)量は腫瘍負荷と相関することが知られており、EGFR-TKI治療患者の病態の正確な把握に利用できる可能性がある。2010年代前半に行った観察研究では治療薬の効果判定には有用だが、耐性獲得予測は難しい、という結果だった。

EGFRリキッド 〜 国産初のリキッドバイオプシー・システム

EGFRリキッドは、国産初のリキッドバイオプシー検査システムで、肺がん患者のための治療薬 EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)の適応患者決定に用いる。2020年7月31日に承認された。EGFRリキッド概要と詳細解説ページヘのリンクを掲載する。

EGFRリキッドの臨床性能

EGFRリキッドの臨床性能(臨床検体を用いた検査性能)は、血漿検体と生検検体の相関性試験と、肺癌組織を用いたPNA-LNA PCRクランプ法との相関性試験で評価を行った。

研究の概要

2020年3月の寄附講座終了に伴い、研究内容に関する情報をこのブログへ移動します。主な研究テーマ;1.非侵襲性個別化医療、2.高精度塩基配列決定技術の開発、3.肺癌用高感度遺伝子検査パネルの開発。