精密医療電脳書

分子標的薬 コンパニオン診断 肺がん ウイルス 人類観察

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

EGFR exon 19 deletion エクソン19欠失:サブタイプとキナーゼ活性化メカニズム

エクソン19欠失には多くのサブタイプがあり、サブタイプのカバー率が検査性能に影響する。分子動態シミュレーションによれば、エクソン19欠失により構造が安定しキナーゼ活性が上昇する。

虚構推理 〜 フェイクの力

虚構推理。原作者城平京のアニメ。最近テレビ放送されていたが、アマゾンプライムで視聴。原作は読んでいない。虚構推理ではフェイクが「鋼人七瀬」という凶暴な怪異を生み出したが、現実は遥かに凶悪だ。「ナイラ証言」を思い出す。

リキッドバイオプシー 〜 がん患者にやさしい新しい検査法

リキッドバイオプシーは、がん組織の採取(生検:バイオプシー)なしに血液で遺伝子検査あるいは遺伝子情報解析を行う方法です。精密医療や早期診断への応用が期待されています。

精密医療 〜 遺伝子情報による治療法の選択

精密医療は遺伝子情報に基づいて治療法を選択するがん治療のことであり、肺がんと乳がんについては日常診療になっています。オバマ元米国大統領が2015年の一般教書演説で提唱した新しい医療コンセプトです。

マンマプリント MammaPrint:化学療法を回避可能かどうか診断する

早期乳癌では臨床及び病理所見で悪性度が低い場合、ホルモン療法のみで過剰な術後化学療法を行わない。マンマプリント MammaPrintは、化学療法省略のリスク評価のために開発された、遺伝子発現プロファイルを用いた検査法である。

新型コロナウイルスワクチン 〜 期待と現実のギャップ・フィリング

新型コロナウイルスワクチンへの期待は大きいが、これまでのワクチン候補の多くは最終試験で効果がなく、そのため政府機関に承認されたワクチンは全体の1割程度である。このギャップはどうなるのか。

MET阻害剤:テポチニブ、カプマチニブ

2020年になってMET阻害剤が初めて2020年になってMET阻害剤テポチニブ(商品名:テプミトコ)とカプマチニブ(タブレクタ)が承認された。いずれもMETエクソン14スキッピング陽性の進行性非小細胞肺癌が対象疾患である。対象患者の頻度は3−4%と…

ロシアン・ティー・タイム

先日の記事(シカゴ、5月29日)の続き。シカゴ滞在時、必ずロシアン・ティー・タイムというロシア料理店を訪れることにしている。私の訪米の目的は、実はASCO参加だけではなく、シカゴ交響楽団を聴くことだが、ロシアン・ティー・タイムはいつも泊まって…