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エネルギー危機と食糧危機はコモディティの価値を上げる

ウクライナ侵攻後の欧州でのエネルギー危機は西側が故意に引き起こしたものであり、自傷的経済抑制というべきものだ、と以前の記事で述べた。食料に関しても、ウクライナ・ロシアは世界の穀倉地帯であり、世界的な食糧危機を引き起こす、と言われている(ウクライナ紛争がもたらす世界の食糧危機 )。実は小麦等の農作物よりも肥料の方が問題で、ロシアとウクライナは世界の肥料の供給源だ。肥料不足は世界全体の農産物の生産に影響を与える。

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加えて、米国でもおかしな動きが出てきた。多数の食品関連施設が火災や爆発で消失しているのだ(アメリカの食料危機は「意図的」である様相。過去数ヶ月で十数カ所の食品関連施設が火災や爆発で消失し、全米への肥料の運搬が強制的に止められている )。さらに肥料輸送が意図的に制限されている。

まとめると以下の意図的な、行わなくても良い施策が各地域で行われている。

欧州 ロシア産石炭・石油の禁輸。ウクライナ侵攻に対する制裁ということだが、欧州内での議論の様子から、不可避とは思えない。

中国 上海ロックダウン、二次的に船舶輸送の停滞。パンデミック対策徒渉しているが、もはや欧米では人流制限政策や感染防止措置は撤廃されている。医学的には人流制限の必要はない。船舶輸送の停滞がエネルギーや食料の世界的不足を助長している。

米国 食料ストックの消失(偶然事故が重なっているのか、意図的な破壊かは不明)、肥料輸送の制限。

世界全体ではパンデミックによる人流制限(2020−2021)、ウクライナ侵攻による食糧危機の増大がある。船舶輸送がすでに低下していて、エネルギー・商品価格の世界的上昇、インフレーションが起こっている。生活改善のための施策が取られている代わりに、このような意図的にエネルギーと食料を制限する施策が行われているように見える。

金本位制あるいは現物資産の裏付けのある通貨制度に注目している経済学者は何人かいるが、その中でクレディ・スイス Credit Suisseの短期金利ストラテジスト、ゾルタン・ポズサー Zoltan Pozsarの最近の発言は最も注目されているものだろう。ポズサーは、現在の不換紙幣のドルを主軸通貨とする現在の経済システムをブレトン・ウッズ2、次の新しい経済体制をブレトン・ウッズ3とした。ブレトン・ウッズ3では、現物資産(コモディティ)に裏付けれた通貨がベースになる、と彼は予想している。エネルギー危機と食糧危機でコモディティの価値が上がると(実際すでにインフレーションで高騰している)、新しい経済システムの価値が上昇する。それに反して、現在の(ブレトン・ウッズ2)経済システムのベースはペトローダラーシステムで、石油の取引をドルに限定するシステムだが、すでにサウジアラビアが人民元建てを予定するなど、すでに弱体化している。上記のエネルギー・食料施策はコモディティ価値をさらに上昇させ、ブレトン・ウッズ3への移行を支援することになる。

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先の記事で経済抑制政策もブレトン・ウッズ3への移行を支援する、と述べた(世界的な自傷的経済抑制:G7のロシア外貨準備凍結、EUロシア産石油禁輸、上海ロックダウン)。ブレトン・ウッズ1からブレトン・ウッズ2への移行は、金本位制では経済成長に必要な通貨量を得ることができないためであった。ブレトン・ウッズ2から3は1から2への逆であり、経済成長が続いていると通貨量増加への圧力が持続するので、移行が円滑には行われない。そのため経済抑制政策が必要、という考えである。

このように考えると、現在の不可思議なエネルギー施策、食料施策、経済抑制政策の説明がつくと考えているが、これは私一医学者の考えである。次はポズサー自身の考えを見てみよう。