精密医療電脳書

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肺がんコンパクトパネル3遺伝子追加承認

肺がんコンパクトパネルの残っていた3遺伝子(BRAF, KRAS, RET)が2024年1月26日に薬事承認された。既承認の4遺伝子(EGFR, ALK, ROS1, RET)への追加で計7遺伝子に対する薬剤が使用可能になる。重要なポイントは、現行の4遺伝子版の検査レポートにこの3遺伝子の検査結果も記載されてる点だ。承認されたため、この検査結果を診療に使うことができる。ただし追加承認の医療機器プログラムに軽微なアップデートがあるため、DNAチップ研究所のほうで再度解析プログラムを回してもらう必要がある。

 

PMDAの審査は医薬・医療機器の科学的医学的妥当性に関するもので、承認が得られれば直ちに診療に使うことができる。だが保険収載されないと医療機関・企業ともに採算がとれないので、普通は保険収載を待って市場に投入、ということになる。肺がんコンパクトパネルは既に流通しているので、薬事承認の段階で追加3遺伝子の検査結果が使用可能だ。保険点数は11000点のままなので、保険点数の改定までの間9000点分のディスカウントになる。

 

2024年1月26日一部変更承認後

販売名: 肺がんコンパクトパネル Dxマルチコンパニオン診断システム
一般的名称:体細胞遺伝子変異解析プログラム(抗悪性腫瘍薬適応判定用)
承認番号:30400BZX00263000
対象国:日本
対象検体:非小細胞肺癌患者から手術又は生検により採取された組織(FFPE 組織、未固定組織又は細胞診)
対象遺伝子: EGFR、ALK、ROS1、MET、BRAF、KRAS、RET 

(アンダーライン部分が追加3遺伝子)

 

コンパニオン診断対象薬剤のリスト

 

将来予想については下記参照。

precision-medicine.jp