精密医療電脳書

分子標的薬 コンパニオン診断 リキッドバイオプシー 肺がん 乳がん ウイルス

新型コロナウイルスに関するメモ(3)~ オミクロン株出現で潮目がかわった

今日のツイッター・トレンドに「超過死亡」、「ワクチンのせい」、「人口削減」が上がっており、世の中の新型コロナウイルス及びワクチンに対する姿勢はおおよそ固まってきたように思う。オミクロン株の出現がターニングポイントで、それ以前は直接の知人が感染した人は少数だったが、オミクロン株の出現以降感染者が爆発的に増えて、多くの人の身内や職場で誰かが感染している。実例が自分の身の周りにあるので、そこから判断して、副反応の強いワクチンが必要なほどの危険な病気ではないことがわかる。するとワクチンはどうなのか、安全なのか、という疑問がでてくる。現在はこの段階だ。

マスコミの情報は明らかに操作されており、またSNSの情報も雑多で信用できないため、口コミ情報が最も信頼できる。2020年夏、マスコミはコロナの恐怖を煽っていた中、いろいろな医師に尋ねたが、誰もコロナ感染者を見た人がいなかった。数百人中一人の頻度で重症化して死亡するとしても、感染するチャンスは無視できるので危険はない、と判断した。

一般的に医師は医学部入試のときに数学を勉強したのにも関わらず、入学後の教育のためか、統計学や確率論に極めて弱い。医学統計の数値を知識としては持っているが、統計学的思考を実地で用いることは稀だ。私は本質的に統計学的人間なので、リスク分析を行ってそのとおりに行動する。宝くじは買わない、ギャンブルはしない、長期の株式投資はするが短期投資はしない。いずれも期待値が低いからだ。英国ケンブリッジに留学していたとき、平均10日に1回ロンドンのオペラかコンサートに行っていた。オペラなどは大体11時頃終わるので、帰りは人通りの無い夜道を歩くことになる。当時サッチャー政権下で英国の景気がものすごく悪く、最近と違ってロンドンは11時頃になると真っ暗だった。当時の私の考え方はこうだ。暗くて人がいないところで悪事を働こうとする輩はいないはずだ。相手になる人がいないので非常に効率が悪いからだ。従って暗い夜道を歩くことは安全だ(この話をすると皆笑って反対したが)。実際のところは安全ではなくて、留学2年半ごろロンドンで殴られたことがあった。しかしこのような事件に遭遇する確率を計算すると0.4%程度だったので、その後もこの習慣は変更しなかった。

ツイッター上でワクチン推進派と反対派の超過死亡に関する議論は面白い。ワクチン推進派が超過死亡はワクチンのせいではなくコロナ感染のためだ、という議論に対し反対派は、それではワクチンの重症化予防効果を否定していることになる、と応じている。この議論を含めこれまでと違ってワクチン推進派の旗色は悪いが、それは自身の経験から、人々が新型コロナウイルス感染を特別視しなくなったためだ。今のワクチンがエボラやエイズのワクチンであれば誰も文句を言わないだろうが、ただの風邪のワクチンを打って発熱して寝込む、というのであれば本末転倒だ。超過死亡の原因を科学的に答えを出すためには新たな臨床試験をする必要がある(専門的には前向き検証が必要):すなわち、3あるいは4回接種する群と非接種群を新たにつくって1,2年後に超過死亡に差があるかどうか調べる試験である。現実には新しい試験の実施は不可能なのでワクチンが原因かどうか科学的な答えはでない。

忘れがちなのは、オミクロン株の出現で情勢が一変したのであって、それ以前は、少なくとも欧米では猛威を奮っていた。ワクチンもオミクロン株には効果はないが、従来株には効果があったようにみえる。日本でも2020年夏の流行時、高年齢層の重症化率が低下しており、これはワクチンが効果があった証左といえる。だが、それ以降は微妙で、とくにワクチンはオミクロンなど変異株には対応していないので、統計学的なトリックもあって見かけ上重症化予防効果があるように見えた、というのが本当のところだろう(新型コロナウイルスのワクチン効果を水増しするトリック - 精密医療電脳書)。医師からの口コミ情報では、治療に当たる医師たちは、流行当初は新しい病気でわけも分からず戸惑ったが、2021年になると病気の実態もわかり対処方法も確立したので、普通に対処できるようになった。デルタ株までのCOVID-19はやはり普通の風邪やインフルエンザとは異なる面倒な病気だったことは確かだ。ただ一般の人は以前のことは忘れて「オミクロン株=新型コロナウイルス」と考えてしまうので、ワクチン批判は強くなるだろう。すでに厚生労働省は対応を検討している。また、イーロン・マスクがツイッター社を買収してこれまでバイアスのか買った規制をしてきた法務担当者を解雇したので、SNS上でのワクチン批判も加速するだろう。

news.goo.ne.jp