精密医療電脳書

分子標的薬 コンパニオン診断 肺がん ウイルス 人類観察

ロンネフェルト スリーピングポット

ロンネフェルトRonnefeldtというドイツの高級紅茶メーカーがある。オリジナルブレンドのアイリッシュモルトはロンネフェルトの代表的オリジナルブレンドだが、ミルクティーにすると、イギリスのバブでよくでてくるベイリーズのアイリッシュ・クリームの雰囲気がアルコール抜きで楽しめる。アイリッシュモルトに感心したので、他にどのような品があるか調べてみたら、紅茶だけでなく茶器にも良い品が多いことがわかった。その中で、最も興味を引いたのはスリーピングポットだ。スリーピングポットは、ポットの姿勢をかえることによって、茶葉を抽出後、茶葉と茶を分ける仕組みになっている。100年ほど前に考案されたものだが、一つ一つ手作りのため、生産数が少なく、なかなか手に入らない。しばらく注意していたところ、一個輸入品があったので、早速注文して手に入れた。外観は次の写真(左)だが、中に小さな穴がいくつかあいた仕切りがある(右の写真)。

 

 

スリーピングポットで抽出を行うとき、ポットと仕切りがどの様になっているのか。次の写真を見てみよう。仕切りの位置は黒い直線で示している。

 

 

茶葉の抽出はポットを寝かした状態で行う(左の写真)。このとき仕切りは地面に対し垂直になっていて、茶葉を右側(蓋のある方)に入れ、熱湯を適量入れ抽出する(龍園フェルトは400mlと推奨している)。抽出後、10秒ほど少し傾いた状態に起立させ(中央の写真、その後で完全に起立させる(右の写真)。ポットを起立させると、仕切りは水平になり、茶葉と抽出液は別れた状態になる。重力によって、抽出液を茶葉から分離することになる。

 

使った感想だが、茶葉の湯切りは完全で、重力はなかなか強力だな、と感心した。問題は、洗いにくいことだ。洗うのが難しい構造をしている上(例えば仕切りとポット本体の接続部など汚れが付着しやすく洗いにくい構造だ)、一つ一つ手作りで品によっては、内部に突起があり、怪我をする可能性がある ー ロンネフェルトが注意を換気している。というわけで3回ほど使っただけで使わなくなった。スリーピングポットはディズニーリゾートホテルのラウンジで使われており、そこで出会って購入している人も多いようだ。使った感想だが、個人使用の場合は、複数回抽出前提の中国茶と、それ以外では来客時に人と遊ぶのには使える程度だ、と思う。ただし、希少品でもあり、時々遊ぶのには悪くないので、購入する価値はある。