精密医療電脳書

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イギリス紅茶とチョコレート菓子

NHK が研究室に取材に来たとき、私の机の上にはマシュマロが置いてあった。スタッフの人に「これ置いておいて大丈夫ですか?」と尋ねたところ、「大丈夫です」という答えであった。てっきり編集のときにカットしてくれるのか、と思いきや、実際に放映されたものには、きっちりマシュマロが写ってきた。「大丈夫」は「写っていても大丈夫」という意味だったのだ。やはり思った通り大丈夫ではなく、近所のおばさんたちの話題の中心はニュースの内容ではなく、マシュマロだった。

 

私は大体1日に4,5回甘い物をかじりながら、紅茶を飲む。コーヒー、日本茶ではなく私はもっぱら紅茶である。記憶にあるころから紅茶が好きだったが、習慣として飲むようになったのは英国留学後である。英国で日常飲まれている紅茶はトワイニングやリプトンのようなものではなく、かなりコクのあるものでミルクを必ず入れて飲む。帰国後同じものを再現しようとして、いろいろな茶葉を試したが、なかなか再現できなかった。同じ茶葉を使っても水が違うためである。紅茶は空気含有量の多い水で蒸すほうが美味しいので、ペットボトルの水よりも水道水の方がよい。英国の水道水は電気ケトルが数日で真っ白になる位の硬水であるのに対し、日本の水道水は軟水である。いろいろ試した茶葉の中で日本の水道水で最も近いものが再現できたのは、アイルランド紅茶のバリーズティー・クラシックブレンドだった(ホットドロップで購入可能)。ホットドロップが一時閉まっていたので、現在は成城石井でTyphoo Teaを買っているが、だいぶ差がある。また切り替えようと思う。

 

相棒の杉下右京も紅茶好きだが、首を傾げるシーンがある。ポットを高く掲げて勢いよくティーカップに紅茶を注ぎ入れているが、特にメリットがあるとは思えない。茶葉に湯を注ぐときに勢いよく入れれば、抽出効率があがるので、これと間違えたのではないか、と思う。また、ダージリンはミルクティーがよい、と言っていたが、これも誤りで、ダージリンはストレートで香りを楽しむタイプの紅茶であり、コクがないのでミルクティーには向かない。内容とは直接関係ないので目くじらを立てる問題ではないが、このドラマは細部を詰めてつくっているわけではないようだ。

 

NHKの取材があったときはマシュマロだったが、チョコレートを研究室の机に置いていることが多い。チョコレートも英国留学時発見があって、本物(real)のチョコレートと本物でないチョコレートがあることがわかった。チョコレートはカカオ豆から精製したカカオマスあるいはカカオリキュールから作るが、これらのカカオ成分の含有量による規格が各国で定められている。米国、英国では規格をみたしたものがchocolateで、規格を満たしていることを強調するためにreal chocolateとラベルしていることがある。カカオ成分の含有量が規格以下のものは「チョコレートの香り」(chocolate flavor)、「チョコレート入」(with chocolate)と表示していれば問題がないようだ。日本ではチョコレート、準チョコレート、ミルクチョコレート等の規格があり、それぞれ成分含有率が定められている。なお、ホワイトチョコレートはカカオマスから抽出した脂肪成分(カカオバター)からつくられたチョコレートである。

 

成城石井にはいろいろな国のチョコレートが置かれていて眺めているだけでも面白い。ちょっと価格が高いのが難点だ。今机の上においてあるのは、成城石井で買ったスイス製のLindt Swiss Classicである。最近のお気に入りは江崎グリコの神戸ローストショコラ(ゴーフレットチョコレート)で、チョコレートの中に砕いたゴーフルが埋まっている。ウェハースをチョコレートで包んだKITKATと似た食感だが、チョコレートが主体なので、チョコレートをしっかり食べたという充実感が得られる。